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ルチェル

詠咲戯修が生前大切にしていた人形に付喪神が宿ったもの。

"詠咲戯修の居る世界"にしか存在しない。

詠咲戯修を「ママ」と呼び親しむ。

✕✕✕を生という地獄から救おうと、人間の肉体を持たない自分を認識しない彼女の耳元で時折囁やき、死へと誘っていた。

「悲しいなら、寂しいなら、こっちへおいで」
「ずっと一緒に居るよ。独りじゃないよ」

戯修に記憶が無いことを残念に思っているが、今では認識し話もしてくれるので、あまり気にしていない。

彼女が幸福であれる世界で、共に存在していたい。

小さな温度に手を引かれる。
自分を殺したのも、生かしたのも彼女だ。
こんなに素晴らしいことは無い。

2人はその日、自由を手に入れた。

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© 2025 薊華林御

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